人はなぜ海に潜るのか 第2回
「人はなぜ海に潜るのか」と題してお届けしています。第2回です。
今回はライセンスの取得方法や勉強の仕方、機材購入のアドバイスをご紹介します。
ライセンスの取得方法
まず、どの指導団体でライセンスを取るのかを決める所から始めます。
独自の団体であまりに知名度が低いライセンスだと、海外で潜らせてもらえない可能性があります。
ダイビングの指導団体には、
PADI・・・最も有名で世界に通用する指導団体です。
NAUI・・・ライセンスを取得するのに試験が厳しいですが、それだけ信頼できる団体です。
SSI・・・こちらも世界的に有名な指導団体。
ほかにもCMAS、BSACなどの団体があります。
ここではPADIのオープンウォーターダイバーのライセンスについてお話します。
実技講習の前に学科試験があります。
これは海に潜る前に知っておかなければならない知識を得るためのもので、個人的には大変興味深く学ぶことができました。
しっかり勉強しておくとテストの役に立つだけではなく、今後のダイビングにも大変役立ちます。たくさん勉強してから海の世界へ飛び込みましょう。
実技試験についてよく聞かれるのが、「泳げなくても大丈夫?」という質問。結論から言うと泳げないとダメです。
実技で200mの水泳テストがあるからです。
ただ、これは泳法が決められている訳でも、時間が制限されている訳でもなく、200m泳げれば途中で立っても大丈夫です。
少しハードルは下がりましたか?
海洋実習の前に1日プールで講習があり、器材の使い方や水中でのスキルをプールの中で学びます。
器材の購入について
軽器材からそえるのがおすすめです。
ダイビングで言う軽機材とは、マスク、シュノーケル、フィンの3点です。
マスクは自分の顔の大きさに合ったものでないと、海水が入ってきたりひどいと潜水中にずれてしまったりと、割と怖い思いをします。
高いものは何万円もしますが、安いものは数千円からありますので、レンタルではなく購入した方がよいと思います。
度付きのマスクもありますので近視の方も安心です。ダイビングにはまり長く続けていくようでしたら、重器材も揃えてしまいましょう。
BCDジャケット(通称BC)、レギュレーター、ゲージ類があります。
これらは安全に直結する器材ですので点検の行き届いたものが安心です。
レンタル料も本数を重ねていくと金額がかさみますので、購入を検討しましょう。
・ウェットスーツ・ドライスーツ
ウェットスーツはみなさんイメージできると思いますが、ドライスーツはどのようなものなのかご存じですか?
ドライスーツは服を着たまま潜ることができるスーツです。
服というのは動きやすければ普段着でもかまわないのです。
頭以外は完全防水なので真冬でも潜ることができます。
レンタルですと水が浸入してくるものもあり、せっかくのドライスーツなのに寒い思いをする場合があります。
真冬にしか見られない生物もいますので、シーズン問わず潜りたい方はドライスーツを用意しましょう。
ただ金額が15万以上するため優先順位は低くなってしまいます。
・ダイブコンピューター
慣れてくると自分は今、何メートルの深さに何分位潜っているのかが気になってきます。
ダイブコンピューターは、深度や潜水時間、水上での休憩時間も分かりとても便利なだけでなく、減圧管理のために必要不可欠です。
一緒に潜るチームで必ず誰かがもっていなければならないのですが、大体の場合インストラクターやガイドが持っています。
見た目はゴッツい腕時計ですが、最近はスタイリッシュでおしゃれなものも増えてきています。
・その他
ライトやスレートを持っていると便利です。
ライトは岩場でマクロ生物を探す場合や、暗い洞窟状の地形などを潜るときに必要になります。
スレートは、もちろん水中で会話ができないので、意思を伝えるのにとても役に立ちます。
軽機材、重器材、スーツ、ダイブコンピューターを普通に揃えると50万程度かかりますが、ダイビングショップのセールなどを利用すると安く揃えることができます。
また、余分に器材を持っているダイバーも多いので、安く譲ってもらうという手もあります。
無理に全て揃えなくても、自分のダイビングライフに合わせて購入するとよいでしょう。
ダイビングは器材のほかに、なんと言っても旅費にお金がかかります。せっかくですから、ダイビング以外に観光も楽しみたいですからね。どこにお金をかけるかは自分の楽しみ方次第です。
関東にお住まいの方が行きやすい伊豆の海は、秋口(11月頃)から冬がとても綺麗です。水温も下がってきますのでドライスーツを持っていると大活躍することでしょう。
準備ができたら未知なる世界へ。美しい海が待っていますよ。