戦国大河ドラマ ベスト5〈前編〉
さあ、今回は前編・後編でお送りする、ucchiii持ち込み企画。
社内の歴史好きで、大学の先輩後輩にあたるPuppyとucchiiiの対談でお送りする、「NHK戦国大河ドラマ ベスト5」です。
令和2年。コロナの影響で撮影困難となり、残念ながら途中で放映が一時中止となってしまった今年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」。明智光秀を長谷川博己さんが演じ、美濃編を経て桶狭間の戦いが終わり、いよいよそれぞれの登場人物の運命が大きく動き始めたところでしたが…。
けれども、ケガの功名と言ってよいかわかりませんが、
現在、NHK日曜20時の枠で、過去の戦国大河ドラマを当時のキャストをゲストに迎えて振り返る、という神企画が、
『「麒麟がくる」までお待ちください』というタイトルで放映されております。
これにヒントを得て、まさにこれに乗っかる形でですね、図々しくも、我々の戦国大河ドラマベスト5をここで語っていこうという趣旨でございます。
ucchiiiとPuppyがそれぞれ、思い入れのある戦国大河ドラマ5作品を語っていきます。
まずは前編、第5位と第4位までを一気にご紹介していきましょう。
ucchiii選出 第5位
ucchiii
山内一豊の妻、千代を仲間由紀恵さん、一豊を上川隆也さんが演じ、脚本は大石静さん。
「お命の持ち帰りこそ、功名の種にございます。」というセリフに象徴されるように、信長、秀吉、家康に仕え、戦国を生き抜く夫婦の物語として描かれました。
Puppy
戦国時代の「内助の功ばなし」は数多くある中、これぞ全面夫婦愛満タンの代表作。最近の大河では少なくなってしまった合戦シーンも多く、見応えのある画面作りを徹底していて、ベスト5にランクイン一歩手前だったよ。特に姉川の戦いはよかった。老夫婦になるまでストーリーは続いて、素敵な最終回だったよなあ。
ucchiii
そうなんですよ、これ最終回がいいんですよね。待っているんですよね〜一豊が。待っててくれたんだ、一豊!と思ったものですよ。
キャストも興味深い俳優さん達が並びました。信長を舘ひろしさん、秀吉を柄本明さん、家康を西田敏行さん。
そして竹中半兵衛を筒井道隆さん、蜂須賀小六をプロレスラーの高山善廣さん。さらに、前田利家役を2002年の『利家とまつ』の主演・唐沢寿明さんが再びが演じたり、大河も書いている脚本家・三谷幸喜さんが役者として足利義昭役で出演したりと話題も豊富でした。
時代の主役には成りきらない登場人物を俳優陣のキャラクターが鮮やかに色づけていくストーリー。とくに仲間由紀恵さんの健気さ。『TRICK』『ごくせん』と代表作を重ねてきた仲間さん演じる千代が、自らが光りながら周りを照らしていくことで、一豊の想いを映し、人間ドラマを繋いでいった良作だったと思います。
Puppy選出 第5位
Puppy
少年時代がチョット長いんだけど、色々ゴタゴタの中、家督を継いだタイミングで主演:渡辺謙さんが登場。ここからの展開が一気にスピードアップ!
初陣敗戦・家中分裂・父輝宗が拉致で惨殺・政宗毒殺未遂事件・弟惨殺ついでに母親追放・小田原秀吉参陣…等々。とにかく大イベントが多発して、毎回息が抜けない展開が最高なんだよね。
また、この時代の大河は現在のTVドラマではおそらく不可能に近い超豪華俳優陣。その象徴といえるのがこの独眼竜正宗!
主役は当時20代の渡辺謙さん、正室愛姫は♪ようこそここへ〜♪の桜田淳子さん(少女時代は後藤久美子さん)、そしてまさかの勝新太郎さんが秀吉(誰がキャスティングしたんだろう?)!!、さらに徳川家康が津川雅彦さん。他にも多数の大御所俳優が登場しているんだよね。
ucchiii
これは『「麒麟がくる」までお待ちください』でも取り上げられてましたよね〜。いやあ、すごい豪華キャストです。やっぱり渡辺謙さん、眼帯しているのにあの眼力はすごいです。
Puppy
史実として、正宗は主君の豊臣秀吉 → 秀頼 → 徳川家康 → 秀忠 → 家光にそれぞれ忠誠を尽くしていくんだよね。
今でも大人気の戦国武将ということもあり、歴代大河視聴率ナンバー1もうなずけるね。
ucchiii選出 第4位
ucchiii
安土桃山時代を商人や市井の人々の視点から描いた、異色の大河ドラマです。
市川染五郎さん(現・二代目松本白鸚さん)主演。脚本は市川森一さん。
戦国時代をバックグラウンドに、主人公・助左は商人として海をわたりフィリピンのルソン島へ。まさに世界の海をまたにかけて生き抜いていく助左はやがて名実共に大豪商へとのし上がっていきます。
放映当時、自分は確か小学生だったと思いましたが、川谷拓三さんや根津甚八さんの処刑のシーンがやけに鮮明にまぶたの裏に焼き付いています。
Puppy
ごめんなさい〜この作品、殆ど知らないんだよね。根津甚八さんが石川五右衛門なんだよね。
ucchiii
そうなんですよ。苦境にもがきながらも、仲間達と共に活躍していく助左の逞しさが眩しいドラマでした。
この助左のサイドストーリーが後に三谷幸喜さん脚本の「真田丸」(2016年)で、同じく二代目松本白鸚さんが演じることで実現します。真田信繁にとって大きな手助けをすることになるのですが、このときはさすがに驚きと共に感動がありました。大河ドラマの史実とフィクションの重ね合わせの妙技で、時を超えて奇跡的に生まれたエピソードでした。
Puppy選出 第4位
Puppy
ごっつい髭もじゃの印象が強い信玄。その武田信玄を、中井貴一さんが演じる!? 個人的には当初、イメージ的なギャップがキツいんじゃないのかなと思った記憶があるなあ。
まして同盟を結ぶお二方は北条氏康(杉良太郎さん)・今川義元(中村勘九郎さん)っていう重厚さだもの。
ucchiii
中井貴一さんは『ふぞろいの林檎たち』が1983年から大ヒットしてシリーズ化してましたけど、役柄からすると、確かに線の細いイメージはありましたものね。でも、これはぼくは観てないんですけど、是非観てみたい大河ですよ。
Puppy
武田家臣陣も、個性が強い役柄を各俳優が名演技で支えているんだよね。
特に、これぞ忠義心、これぞ武士道という場面が数多く、時の戰で討ち死にしてゆく家臣達の散り際が見事に描かれていくなかで、家臣を大切にしてきた信玄の哀しみと苦悩の演技が強く印象に残っていって。
気がついたら、物語が進むにつれて〈中井信玄〉に惹かれてゆく自分がいたんだよねえ。あれは素晴らしかった。メインイベントの上杉謙信(柴田恭兵さん)との川中島の戦いは存分に堪能したっけ。ほかにも…ほかにも…あ〜きりがない!!
ということで、前編はここまで。
お気に入りの戦国大河ドラマはランキングしていましたか?
後編では、いよいよそれぞれのベスト3の発表となります。
果たして戦国大河ドラマ、我々が選ぶ第一位はどの作品になるのでしょうか。
第一位はちょっとした驚きがあります。
お楽しみに!