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「城オヤジ」の登城日記 その弐

日本の城といえば・・・そうです!知名度ナンバー1の世界文化遺産・国宝姫路城。
当然、現存12天守閣の中で天守は一番大きく、天守閣以外でも、他の城と比較しても桁違いのスケール! 
なんと全部で国宝指定物8棟、重要文化財74棟!! 今回はこの城を攻めましょう。天守閣がテーマですが、この城だけは他の遺構<櫓・門等>も紹介しちゃいます。
(ちなみに全国の巨大天守閣は大阪城・名古屋城の復元天守などですが昭和以降の建て直しによるものなんです)

【弐の城】 日本で一番有名な城、兵庫県姫路城。

【菱の門】 入城口にあたる城内で一番大きな門。桃山文化様式で窓がお洒落でしょ。櫓と門が合体した櫓門と呼ばれているんだ。
さすがの世界遺産、諸外国からも大勢の観光客。お爺さんからお孫さんまでの3世代の大家族(たしかフランス語を話してたっけ)、脚の長い〜素敵なモデルと思われる8人組のおねえさん達(皆さんの身長は僕<175cm>より高い!)、各国の若いカップルも多数(勝手にどうぞ!)

【はの門南方土塀・石段】 数多くの映画、ドラマのロケに登場している有名スポット。時代劇の大御所、城好きで有名な「高橋英樹様」はこの場所で何十人の敵を斬ったそうです。

【にの門】 本丸へ辿り着く僅か手前、まさしく最後の関門(次の「ぬの門」も含む)の登場。 この門は城内最高レベルの防御力、攻撃力を誇る櫓門。門前の坂道はかなり狭く、1列縦隊での突入を余儀なくされちゃいます。また、防火対策から門柱、冠木、くぐり戸の全面が頑丈な鉄板で覆われているんだ。 (戦国の築城術は凄いですね)

【にの門内部】 門上は3重櫓の構造で、穴蔵ような門口を入るといきなり右直角に屈曲。これでは槍を持つ敵兵は一気に通り抜けることが困難で、門中の低い天井板を突き破って槍の雨が降ってきます。(実にうまくできている)なんとか門をくぐり抜けてもすぐに自然石<角が取れたつるつるの石>を並べた登り石段は滑りやすく頭上からの攻撃をまともに受けちゃいます。(駄目押しの駄目押し)

【連結天守】 迷路のような登城道を抜けるとようやく大天守・乾・西・東小天守が登場。4つの天守閣とそれを繋ぐ4つの櫓<渡り櫓>の8棟が全て国宝指定。
これだけ立派で巨大な連立城郭は日本中ここだけ〜!(一方向のみのショットでスミマセン)

【大天守】 大天守備前丸<本丸御殿の一郭で城主が生活していた所>で今は広場になっていて石垣の真下からの撮影もOK!
手前のピンク日傘(よ!相合い傘)のサイズと比較すると大天守の大きさがわかりますよね。

【流し台】 いよいよ城内。これ何だと思います? 当時のほとんどの天守閣内部は倉庫になっていたんだけど、この天守地下1階には籠城時のための「流し台」があるんです。他にも「厠」、「台所」もあり他の城にはあまりない珍しい設備。

【天守内の二重扉】 櫓から大天守内へ出入りできる通路の鉄扉は城内に全部で4カ所もあって、ここは渡櫓を通って小天守へ抜けれる一番立派な鉄扉。
勿論、現在は残念ながら開ける事はできません。当時は開閉して両側から通り抜けていたんでしょう。扉を開けて入ってみたいなぁ。
鉄で覆われ黒漆が塗られた重厚な二重鉄扉は迫力満点!

【百間廊下】 天守を出て、西の丸にある廊下は、とても珍しい長い渡櫓廊下。(実際は百間180mより長い〜) 天守同様に土足厳禁。靴を脱ぎ裸足で入城!
千姫<7歳で嫁がされ、夏の陣で落城する大坂城から救出されたが夫、豊臣秀頼は自害。再婚してこの姫路に嫁いだが息子を3歳で亡くし、夫、本多忠刻も病死。とっても悲劇の姫様>が休息した写真手前が化粧櫓。

【百間廊下内】 姫の侍女たちが寝泊まりしていたとされる部屋もあり、さらに防御施設も兼ねており、化粧櫓以外の建物内は極めて簡素な造り。真夏の登城でしたが廊下は風が通り抜けてとても涼しかった。

他にも見所が一杯! 今回だけではとても紹介しきれませんが・・・ きりがないのでこの辺で。

明治初期にあろうことか、各地の城は売却され解体処分になっちゃたんです。(保存経費が掛かり軍事施設地に利用する以外は無用の長物扱い)姫路城も例外ではなく売却(入札制)。ところが膨大な解体費用が掛かるため入札者がまさかの権利放棄。ほったらかし状態で城郭は腐敗していくばかり・・・(せっかく戦国時代、戦闘にまみえることなく生き残ったのに)  
そんな時「城の神様」が登場!! 歴史・芸術・建築・文化財価値等に優れている姫路城(当時の名古屋城も含む2城)を後世に伝えるため、ひとりの陸軍大佐様が陸軍大将に掛け合って陸軍費用で修理をして廃棄から救ったのでありました。
その後、近代の戦災で旧国宝だった熊本城・名古屋城等、他数多くの城が破壊されましたが、姫路城は戦災にも免れ大切に保存、修繕され現在の姿があり、日本が世界に誇れる名城なのです。

現在(2020年4月中旬)新型コロナウイルスの影響下、全国数々の城が公開休止です。
終息の暁には、城に全く興味がない方もここ姫路城に登城すれば感動すること間違いなし!! いにしえに思いを馳せてはいかがでしょうか。 

参の城 につづく