本当にあった ぞっとする話 2
人生には思いがけないことが起こるものです。
今回も私が経験した、「まさか」と思うような不思議な話。
バンドの名阪ツアーのドライバーとして
昔、あるとき、知人のアマチュアバンドの地方ライブツアーの運転手を頼まれ同行しました。
東京から名古屋、大阪を周るツアーでした。
本来、バンドのライブツアーに行くときはハイエースなどのワゴン車で行くものなのですが、アマチュアバンドでお金がなく、ギターの人の家の車を借りて行くことになりました。
セダンタイプの5人乗り乗用車なので、楽器、荷物、人でパンパンの密状態。
まずは、名古屋のライブハウスで2バンドでのライブ。
相手が人気バンドなのか、東京バンド効果なのか、なかなかの客入り。
名古屋で一泊して、お次は大阪のライブハウス。名古屋より多い客。
こいつらこんなに人気あるのか?
とは思ったものの、ここまではOK。
盛り上がったライブも終わり、大阪で一泊し明日帰京、という流れでした…。
空気に棲みついている「なにか」
大阪のホテルは、
「でる」
と有名なホテル〇〇。
確かに部屋に入ると嫌な空気は感じます。
妙な空間の共有感…そして部屋中の空気の沈滞感…。
寝苦しさであまりよく眠れず寝不足のまま帰京することに。
おかしい。ハンドルが効かない…
帰りは8時間の長距離運転。
ギターの人と私で交代で運転。
と…、何か変。ハンドリングに違和感を感じる。
なぜか車が左に引かれるような…
おかしい…。
気になってミラー越しにバックシートを目をやる。
けれどもそこには疲れ切ったバンドのメンバーが映るだけ。
おかしい…。
取り憑かれた気持ちを振り切るように、ハンドルを左にとられながらも、高速道路をひたすらに爆走しました。
謎の正体
バンドのメンバーをそれぞれ送り届け、最後に荷物を下ろし、そういえばと、ふと車の左側を見ると…
「なんだこれは!」
後輪のタイヤのホイールナットが2本しかない!
普通4~5本あるべきものが2本に!
なぜこんなことに…。
大阪のホテルで感じた、あの嫌な空気感を思い出していました。
お祓いをするべきだったか…。
いったいなにが…。
しかし、次の瞬間、全く別の光景がフラッシュバックしました。
そうだ…高速で、ミラー越しにバックシートを見たときだ。
後部座席に左側に座っていたのは…そうだ、ドラムの彼だ…。
…実はこの人、マツコ・デ●ックス級の巨漢だったのです。
あぁ…それでか…
恐るべしマツ●・デラックス。
東名高速のどこかへ消えた、タイヤのホイールナット。
あと1本折れていたらと思うとぞっとしました。
これから陽が落ちるのもはやくなり、雪が降ったりもする季節になっていくかと思います。
どうか、皆様も車の安全点検は確実に。