本当にあった ぞっとする話
暑い夏の日の出来事
夏がくると思い出す…。
知り合いのおじさんが話してくれた、身の毛もよだつような、怖い話。
でも、もっと怖いのは、自分で体験したことだったりします。
今回は、そんな話です。
あれは私が小学生の時、実家の〇〇県の山奥に住んでいた時の話…。
そのとき、私は一軒家の二階にある自分の部屋で、当時流行っていた「ガンプラ」を作っていました。
箱から部品を取り出し、ランナー(ばらばらの状態のプラモデルの部品を繋げているフレーム)から組み立て順に沿って、パーツを切りとる作業。
切り取るのにニッパーを使っていたのですが、そのニッパーがもう古くて錆びていて、パーツを切るたびに、「ギィ」と音がしてしていました。
さぁ、今日はつなぎ目を削って、ヤスリかけるところまでやりたいな…と切り離し作業をしていたとき。
ニッパーのグリップを握りこみ、力を加えていくと、
「ギィ」 (はぁ~)
ん?
なにか聞こえる。
『はぁ~』?
男のため息?
いやいや、外の山になんか動物がいて、その声だろう。
気を取り直して、改めてニッパーのグリップを握ってみる。
「ギィ」 (はぁ~)
「ギィ」 (はぁ~)
えぇ~っ!!
声じゃん!
完全におっさんの声じゃん!
ニッパーの音に反応して聞こえる?
そしてだんだん近くなってる?
文章なので声の質を表現できませんが、日本のホラー映画などでよく聞く、低いおっさんのため息の声です。
まてよ、と思い、
試しに後ろを向きながら、
グリップを握ってみる。
「ギィ」
(はぁ~)
う……
うぉぉぉ~っ!!!
あわてて一階まで駆け下り、その後、あまりの恐怖で三日間部屋に入れませんでした。
霊、再来
どれほど日が経ったでしょうか。
しばらくして、再びヤツが来ました。
今回は、ベッドで雑誌を読んでいる時に、本をめくる音に反応します。
「ペラ」 (はぁ~)
「ペラ」 (はぁ~)
あ~、来たね。なぜか二度目は余裕でした。
こいつ、音に反応するなら、連続でページめくったら連続で「はぁはぁ」言うのか?
よーし!
「ペラペラペラペラペラペラ」
(しーん……)
勝った…
勝ち申した! 恐れたら負けです。完全勝利です。
後日、子供の時にその家に住んでいた叔父に聞いたところ
「あ~、あの家は、たまにそうゆうのあったね。隣の田んぼの奥の山が昔は火葬場で、火の玉(ひとだま?)をしょっちゅう見てたよ。」
とのこと。
それ以来、この不思議な現象はありませんでした。
霊的なモノは怖がると寄って来ると聞いた事があります。ちょっとナメた対応が逆によかったのでしょうか。
皆さんも見知らぬ声にはお気をつけて…